占星術の価値

リズ・グリーンによる占星術への第一歩


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今日では、占星術は迷信に過ぎない、古代の占星家は知識もない未開の時代に住んでいたに過ぎない、という考えをお持ちのひとも存在しています。 しかし、このように考えていらっしゃるひとは、4000年の時を超えてもなお現存しているエジプトのピラミッド、そしてストーンヘンジ、これは考古学者たちが太陽・月・星たちの動きを元に、正確に時を刻む時計のような意味を持っていると信じているものですが、これらを建設したのはまさしく古代のひとたちである、ということをお忘れになっているようです。

偉大な科学者のひとりであるアイザック・ニュートンは、占星術を軽視するようなことはしませんでした。 ニュートンは占星術を自ら学んでいたのです。 友人のひとりが、なぜそんな「くだらない」ものを信じているのかと尋ねたとき、ニュートンはこう答えたと言います。 「私は大切な考慮すべきものを学んでいるのです。 あなたはおわかりになっていないのでしょうが!」スイスの有名な精神科医であるカール・ユングは占星術に関心を大いに抱き、彼の著書においても言及しています。 現代の科学者でも、決して占星術を嘲笑しないひともいるのです。

Carl Gustav Jung
Carl Gustav Jung
彼らは研究的な手法を用い、なぜ占星術が事実に基づく真のものであるのかを理解しようと試みています。 研究により、それぞれの惑星が放出する異なるエネルギーについてエキサイティングなことも発見しつつあります。 月は生物に対して強い影響力を持っているということも理解され始めているのです。 この研究は、いつの日か占星術が戯言ではないということを説明する助けとなることでしょう。

こうしている間にも、多くの人々は占星術の知識は非常に有益なものであるということに気が付き始めているようです。 これまでにも口にしてきていますが、占星術の知識とは自分自身や他者を理解する助けとなります。 インドのような国においては、結婚相手を見つけること、結婚するのに最適な時期を選択するのに、占星術は何千年にも渡って使用され続けています。 今日では心理学の領域において、人格をもっと深く見ていくため、クライアントのホロスコープを読む心理学者もいることでしょう。 ホロスコープはそのひとが何に向いているのかを示してくれるものであるため、企業においても、適材適所を見定めるためにホロスコープを用い始めるところもあるようです。

占星術の勉強において覚えておくべき大切なことのひとつに、12星座間で優劣はまったくない、それぞれの星座が等しく価値を持っている、ということがあります。 獅子座は蠍座と同じくらいに優れた星座であり、乙女座は山羊座や双子座と同じくらいに特別な素質を持っているのです。 すべての星座は特別な才能と能力を表していますが、月や他の惑星の位置についてのあらゆるべきことも、いつも考慮されるべきものであるため、まったく同じ気質や性格をしているひとはこの世には存在しないのです。

では、占星術はどこで学ぶことができるのでしょう? 現在アメリカでは、占星術を科目のひとつとして教えている大学もいくつかありますし、遠隔教育や通信教育でコースを受講できる機関もあります。 占星術について記された本も多く発行されているので、それを読み学ぶこともできるでしょう。 フランス人の心理学者であるミッシェル・ゴークランもいくつか占星術について本を書き残しています。 ミッシェル・ゴークランは人々の人格や能力を見定めるのに占星術がどれほど正確に機能するのかという、心沸き立たせるような統計を行いました。 彼の著書は、他の占星術の本と同様に、多くのひとに占星術についてこれまでにない真摯な見解をもたらしました。 これらの本は特別な場所でなければ手に入らないことはありません。 図書館や本屋で簡単に入手ができますので、手にとって読んでみることをお勧めします! もし、誰かが占星術はとるにたらない迷信だと言ってきたとしても、気にする必要はありません。 そう言ってきたひとは、占星術についての知識は何もないのですから。 現代の世界では、人々は自動車や冷蔵庫、テレビを作るような素晴らしい技術を知っていますが、「生と死」という偉大なるミステリーについては触れようとしていません。 しかし、それに何かを気付き始めたひと、占星術を含む古代の教えに真新しい興味を抱くひともいます。

占星術の世界を別の方向からも見ることができます。 古代の占星家は、宇宙のすべてはひとつの大いなる生なるものだと信じていました。 すなわち、彼らが神と呼んでいたものです。 彼らは宇宙のすべてにおけるあらゆる部分は、他のあらゆる部分と切り離されることなく、必ず結びついていると信じていたため、孤独だと感じることがあっても、本当は孤独ではないのだと考えていました。 すなわち、自分自身がこの大いなる生なるものの一部分であるということです。 それが神、キリスト、アラー、クリシュナ、ブッダ、ミトラ、または他の名前で呼ばれることがあったとしても、「大いなるもの」なのです。 また、古代の占星家は、大いなるものは成長をし、より完璧に近づいていっていると信じていました。 同時に、宇宙に存在するいかなる生なるものもまた成長をし、完璧へと向かっていっているのだとも信じていたのです。 彼らは皆の中には、体という存在が亡くなっても輝き続ける永遠の命があるのだと信じていました。 それは息絶えることなく様々な体に還り、死を交えての人生を重ねるごとに、より賢く、より美しく、より完璧になり続けるものだと。

占星術は他の多くの科学以上に人間の価値と生に関わるものであるため、こういった考えは、占星術が我々にもたらしてくれるものではないかと思うのです。 我々はただ無意味に存在しているものではなく、この生には目的があるのだと理解する助けとなるでしょう。 古代の信仰や信条の中には真実があり、それはわたしたちと惑星がこのひとつの宇宙のまとまりの中のひとつひとつである、ということなのでしょう。 占星術を少しでも知っておくと、多くのことに対して新しい見解をもたらされることがあります。 そういったことの中でも非常に大切なことは、心の奥底で自分自身がいったい何者であるのかということへの気づきです。 そして、生とは、人生とは本当は何なのか、ということへの気づきでしょう。


占星術に目を向けて

この文章は、リズ・グリーンにより書かれた子供向けの占星術の本「Looking at Astrology」の抜粋です。 Coventureより1977年に発行されました。 子供向けに書かれたものですが、占星術を学んでみたいと思っているひとにとっては誰でも、興味を惹かれる内容になっています。

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惑星の現在位置
2025年12月14日, 08:21 世界時
太陽2235'22"23s14
2019' 6"10s46
水星33'45"19s11
金星1659'18"22s37
火星2916'16"24s12
木星2326' 7"r21n36
土星2523'32"3s58
天王星2831'34"r19n38
海王星2922'37"1s29
冥王星213'13"23s20
月の交点130'27"r6s41
カイロン2246'23"r9n21
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